マルシン製ワルサーPP(3)前期型刻印・ブルーイング完了

モデルガン、ワルサーPPがついに完成しました。ベースとなったのはマルシンから販売されているマルシンから販売されているHW樹脂製のモデルガンのPPですが、旭工房さんで色々カスタムがされています。こちらではセフティレバー、ハンマーの造形、バレルの延長、刻印、ブルーイングを担当しました。

実銃のワルサーPPが発表されたのは1929年のドイツです。

今回はこの年に製造された実銃の特徴をモデルガンで再現すべく、作業しました。

諸説があるようですが、発表の年のシリアルナンバーは「75××××」代だそうで、今回は、資料が用意できた「751452」番としました。





↑プルーフマークなども実銃どおり打ち換えました。これはCAW製モデルガンのワルサーPPKと同じですね。





初期型の特徴ですが、セフティレバーが90度回るようになっています。また、リアサイトもドブテイル加工されたものが別パーツ化されています。この2点は旭工房さんカスタムです。うちではセフティレバーの拡張、ハンマーの溝埋め加工を担当しました。




マガジンボトムも加工されています。こちらも旭工房さん作。うちは刻印のみ担当です。





若干バレルが飛び出しているのがお分かりでしょうか?だいたいのオートマチックピストルは、バレルがスライドより少し長いですが、初期タイプのPPはその特徴が顕著なようです。バレルを途中で切り、樹脂の輪を入れて延長しています。スライドオープンしても見えない位置で継ぎ足しています。(インサートはそのままです)バレルは整形後、モデルガン用塗料で塗装後、磨いています。




スライドの刻印部分です。マルシンのものはくっきり入っていましたが、全部削り落とし、初期型の文字を入れてあります。ワルサー社の所在地、特許表示、モデル名などです。こちらの写真の方がバレルの長さが分かりやすいですね。




ワルサーPP、PPKは長年にわたって複数のメーカーで製造されていますが、形状も大きく変化はありません。

しかしパーツ・刻印などそれぞれ特徴があり、それを調べるのもおもしろいものです。

今回は実際にモデルガンで再現したわけですが、とても作業のしがいがありました。ワルサーP38と違って、シンプルな直線と曲線で形成されたそのシルエットは、無駄なものがほとんどなく美しいです。今回ブルーイングしてみて改めてそう思いました。サイズもコンパクトで場所をとりませんし、手近なところに飾っておきたいモデルガンですね。当サイトでも年代・刻印などのいろいろなバリエーションの、ワルサーPP
を増やすために多めに在庫を確保したいところです。

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