タナカパイソンモデルガンで初期型を再現~その2~



さて、前々回に引き続きタナカのモデルガンで再現した初期型パイソンです。
今回もブルーイングで仕上げています。
今までパイソンは2.5、3、4インチがかっこいいと思っていたんですが、今回の初期形を製作するに当たっていろいろ調べるうちに、その印象が変わりました。
M586と同じくすらりと伸びたバレルは美しいですね。
昔のGUN誌のページを繰り、当時とは違った新鮮な感覚で読み返していました。



今回も刻印はすべて打ち変えています。
タナカのパイソンモデルガンは3インチはそうでもないですが、4、6インチともに刻印が浅く消すのは楽ですね。
モデルガンではバレルのこちらサイドにはタナカのアドレスが入っていますが、実銃同様タイプライター文字で刻印しなおしています。
製作に当たって実銃画像をずいぶん集めましたが、バレルの刻印位置についてはバラバラで法則性は見出せませんでした。
今回はモデルとなる写真がありましたので、位置はそちらに倣いました。





これが前々回の記事で紹介しましたリアサイトです。
バレル~フレームトップはマット塗装で仕上げています。
ブルーイングしてからマスキングして塗装しますので気を使いますが、この処理でブルーイングが引き立ちますし、シャープな印象になります。
塗料はキャロムショットのブラックスチールをエアブラシに詰め替えて使用しています。





リアサイトを横から見たところです。
少し角度をつけていますが、もう少しビスをねじ込むとツラ一になります。
ついでにセレーションを除去したシリンダーラッチも確認できます。



マズル部分も実銃では仕上げにばらつきがあります。
つや消しになっていたり、ブルーイングされていたり。
今回はモデルに倣い、ほかの部分と同じブルーイング処理をしました。
タナカに限らずモデルガン、ガスガンではこういった仕上げの部分は金型でエンボス加工がされています。
粗い仕上げがあまり好きではないので、削り落としてブルーイングしたり塗装したりするわけですが、この加工が深く結構削り込みが必要です。





トリガーガードのVPマーク、グリップ付近のイニシャルは「Vincent」のVを刻印しました。
イニシャルはブルーイング後に打刻しています。



今回モデルにしたシリアル466番です。
1956年3月5日出荷と資料にあります。
これは2012年製のモデルガンですが、実銃は今から54年も前のモデルですね。
ヨークとフレームのこちらも上記イニシャルと同じくブルーイング後に打刻しています。



シリンダーをスイングアウトした状態です。なかなか美しいです。



ブルーイングは、光線状態を変えることにより印象がガラリとかわります。





というわけで初期型パイソンいかがでしたでしょうか。
HW樹脂ってのはすごい素材です。
子供の頃、青黒く光るパイソンに憧れていましたが、ようやく4、6インチをモデルガンで製作することができました。
次は3インチを製作ですね。
こちらも思い入れのあるモデルです。
がんばります。

8 件のコメント :

  1. 凄いのが出来ましたね。
    スーパーミントコンディションの本物を見ている気分になりました。
    本場コレクターも簡単に引っかかるかと(笑)
    同じパイソンでも刻印やサイトなど微妙な違いで雰囲気かわりますね。
    隙がない仕上がりに溜め息がでます。
    お疲れ様でした。

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  2. 初期型の渋い雰囲気が出ていますね、パイソンの仕上がり
    に華を添える様な、グリップにもため息ものです。
    何時もとは少々異なる、ややアンダー気味の撮影も相応し
    い表現かと思います。

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  3. 博物館級の作品ですね!ここまで来たらぜひ実弾カートを装填して欲しいからです!いいですね6インチこれ持ってたらデレデレしそうです

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  4. こ、これはっ!! 素晴らしすぎてため息しか出ません・・・
    前回コメントした前後サイトに加えて痩せ馬ランパントにタイプライター文字刻印まで、初期型の特徴を完全再現されていますね~
    こんなの(↑)の方が見ちゃったら私の出しにくいですー(笑)
    到底及びませんが、ビンセントさんのつま先くらい届けばいいなーと・・・(;^_^A

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  5. ビンセント2012年9月28日 19:07

    ■アメカジ67さん
    お手本にしたのがミントコンディションのパイソンだったので、色々考えずに仕上げることができました。
    こっちはプラスチックなので、鉄とくらべると負けてしまいますが、できる限り本物のイメージを損なわないようにブルーイングしました。
    刻印などこれほどバリエーションがあるとは思いませんでした。
    勉強になりました。

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  6. ビンセント2012年9月28日 19:14

    ■takaさん
    うまく言えませんが、初期型のパイソンは艶やかというより、仰るとおりで渋いですよね。
    グリップもフルチェッカーで光の反射面が少なく、色味も暗いので、余計にそう感じるのかもしれません。
    写真はいつもと同じセッティングですが、6インチと大きいので光が回ってないんですかね。
    カメラはいつもはシグマですが、今回はソニーのミラーレスにニコンのマクロをつけて撮りました。
    もっとうまく撮れるようになりたいです。

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  7. ビンセント2012年9月28日 19:17

    ■hajimeさん
    お手本にしたのは博物館級のコルトの認定書がついたパイソンでした。
    美しかったです。
    ダミーカートが入ればいいんですけど、インサートがあるので入らなかったような。。。
    でもタナカのカートも結構リアルですよ。

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  8. ビンセント2012年9月28日 19:22

    ■あじゃさん
    パイソンの変遷を体系的にまとめた物があればいいんですけどねぇ。
    今回も資料を色々探し回りました。
    資料集めもカスタムのうちですよね。
    つま先だなんてとんでもありません。
    オラガバニストにパイソンがアップされるのを、今か今かと待っております。

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